2023年05月29日

5月29日(月) 第190回5月度アクティブシニア交流会報告

参加できなかった方のために、新聞記者OBによる開催報告記事を掲載しています。

「崖っぷちの新聞メディア」その変遷と今後のゆくえ

松中友広・元毎日新聞代表室委員/梓書院エグゼクティブアドバイザー

文責 西田和也

 松中氏は1987(昭和62)年入社、東京・大阪・小倉・福岡に勤務。2019(令和元)年退社。現在、個人事業「ビジネスフォーラム」代表。梓書院のビジネス業、福大の広報編集長、各種企業のコンサルティングを手掛ける。

 新聞時代の最後の10年間はイベント中心の仕事に従事。松中氏はまず「西日本スポーツの廃刊、全国紙のデジタル化、夕刊の取り止め」「1922年創刊の週刊朝日が100年の歴史を閉じる」とメディアの厳しい実態に触れた。さらに、「新聞のピークは1997年の5377万部。80年代テレビの影響でやや鈍り、2008年のリーマンショック、その後のコロナで加速的に落ち込んだ」と。

 そして、2005年に1兆0377億円あった広告収入が2019年には4547億円に落ち込み、現在、朝日が300人の早期退職を皮切りに、産経180人、毎日200人と相次いだリストラ対策が行われている。

 ここまで、新聞の実態を紹介した後、松中氏は新聞メディアの変遷に立ち戻る。

 東京日日新聞(現・毎日新聞)からスタート。その後、大阪朝日、読売新聞と続く。当時は政治・経済の「大新聞」と、庶民対象の「小新聞」があり、時代とともに両方が融合し、日清・日露の戦争をきっかけに部数を拡大する。この間、関東大震災の際には、壊滅状態の東京の新聞にあって、大阪の新聞が東京の新聞を吸収したりして勢力を拡大した。

 日中戦争をきっかけに第二次世界大戦に突入する昭和16年「新聞事業法」が発令。現在の「1県1社」の体制に。この結果、朝日、毎日は東京、大阪、北九州のみ。読売は東京のみ。西日本は福岡日報と九州日報の合併。通信社も同盟通信となり、戦後は共同と時事、さらに広告中心の電通となった。

 新聞各社の経営に触れると、①従業員持株は毎日、日経。②企業持株は西日本、産経。③社主持株は朝日。④役員持株は読売、となっている。

 新聞業界の現状は厳しい。インターネットによるSNSにより、「誰でもスクープ」の時代に入り、広告収入だけでなく部数の減少は著しい。だが、これから5年は十分持ちこたえる。各新聞社には豊富な土地など不動産を保有しており、これが経営を支えている。その間に、今後の事業のあり方を構築する必要がある。

別項

2023年05月29日

5月29日(月) 第188回3月度アクティブシニア交流会報告

参加できなかった方のために、新聞記者OBによる開催報告記事を掲載しています。

 「元気100歳への挑戦」90歳の医師「令和の養生訓」について

元気100倶楽部会長 原寛・原土井病院理事長 90歳

文責 西田和也

 昭和7年生まれ。福岡高、九大医学部卒、九大精神神神経科入局、医学博士号取得。昭和42年原土井病院開設理事長、九大大学白菊会理事長、顧問。

 「元気100俱楽部」の基本理念は、105歳の長寿を全うした聖路加病院の日野原重明氏の教えと実践力、それと江戸時代の福岡藩儒学者・貝原益軒が書いた「養生訓」である。日野原氏が全国的に展開した老人を対象としたのに、原さんは九州支部長となり、日野原氏亡き後「元気100俱楽部」として活動を続けている。

 講演では原氏は、まず「60歳以降の健康状態」について、「日常生活に支障なし」で「70歳後半に降下するグループ」が女性が87.9%、男性79・1%。「買い物、乗り物利用など一部日常に支障」で、「70歳前に急降下するグループ」が女性12・1%、男性19・0%。100歳まで「支障なし」では10・9%。病気の場合、先進国に共通しているのは脳溢血、心筋梗塞が多いという。

 平均年齢と健康年齢があり、日本人は男性が平均81・41歳、健康72・68歳、女性が平均87・45歳、健康75・38歳で、男性の場合脳卒中に続いて認知症が病気の大半となっている。それらがどうして起こるかといえば、小さな原因で「メタボリックシンドローム」の生活習慣が挙げられる。

 生活習慣では30歳での煙草、飲食での肥満、40歳のインスリン、50歳の高血圧、60歳において糖尿病らがあり、この会の目標は老化を予防し、健康と食事に注意を払うことにしている。老化は血管から始まるが、血管の約99%は毛細血管どある。「何もしないと毛細血管は減る一方で、そこから老化が進む」。「血管を保持するには1日3食のバランスある食事も、過剰な糖質+タンパク質には気をつける。ただ筋肉をつけるにはより多くのタンパク質を摂取しなければならない」。「脳の老化予防には学ぶことが重要である。1日30分の『有酸素運動』は効果がある」、など語りながら、原さんは長時間のデスクワークにあっても、時折、中腰になるなど体を動かす手本を自らの行動で指示した。

 原寛さんをはじめ原三信の一族は、福岡市内の各地域に大きな病院を経営している。初代の原三信は黒田長政が福岡城主となった後、藩医として医療活動に従事してからだから400年以上になる。6代三信がオランダ外科術を学び、日本最初の解剖書訳本を残している。

 杉田玄白や前野良沢はオランダ語の解剖書『ターヘル・アナトミア』を翻訳し、『解体新書』を刊行するのは安永元(1774)年だから、6代原三信元弘はそれより早い1684ー1687、長崎出島で西洋医学を学んだ時、ドイツ人レメリンの人体解剖書『小宇宙鑑』の翻訳書の写本を作成している。

 原寛さんは現在90歳。1日1万歩、階段は2段ずつあけて上り、背筋はまっすぐ伸ばして歩く。百百歳まで元気に活動するグループの先頭にいる。

2023年05月03日

5月19日(金) 金澤翔子書展・席上揮毫会のご案内

 

2023年03月23日

2月24日(金) ASK第187回定例会講演

2月24日 あすみん 文責 西田和也

風水で見る令和5年の社会とあなたの運勢

箱嶌成風・タオ家相工房主宰
 四柱推命学。生まれた瞬間に年・月・日・時の四柱に天体の運行周期である暦の干支ナンバーが決まり、天命暗号文が記されるという運命学である。もともと中国で考え出された占いだが、その中国では消えてしまっていて、日本では根強い信仰者がいる。
 1月6日開催の「九州賢人会議所新年会」に誘われて参加した際、臨席したのが箱嶌成風だった。落ち着いた言い方と物腰に興味を感じ、聞くと建築士だという。それも風水家相に基づいた設計で、公益社団法人日本易学連合会会員。第23回ぐい森鴎外記念北九州市自分史文学賞大賞を受賞しているもの書きでもある。地元・福岡市の出身で、修猷館高から早稲田大学第一政経学部。その間一貫して柔道部に属す。面白い人物に出会ったと思い、早速ASKの定例会での講演の講師を申し込んだ。
 講演で箱嶌はまず、古来・中国の運命学に命、相、卜、仙、医があり、この五術をマスターすれば仙人になるという。「命学は、目に見えない個性と運命を知る四柱推命学」「相学は、形に表れた運命を見る家相。手相・人相・方位学」「卜学は人間以外のシャーマニズムで亀卜、粥占、占いのたぐい」「仙術は、人間に備わった念(潜在意識)の力で祈り・透視・テレパシー・霊感」「医学は病を治す方法で医学治療」。四柱推命学は、その天命を知る方法で、生まれた瞬間に、天体の運行周期である暦の干支ナンバーが決まる。
 それでも人間にはそれぞれで個性が違う。ヤル気と才能のバランスで決まる。これは中国での陰陽がベースとなっている。さて、家を建てる時に一番気にかかるのが「鬼門」である。そこで「風水」の世界が出てきたのが1800年前で晋の時代。日本では卑弥呼が居た時である。
 北面がどうなっているか。建売住宅の場合、北西が欠けていたり玄関や風呂があったりする家相があり、入ったらすぐにた単身赴任になる人も多い。すぐに建て替えするのは無理。その場合。「場」を高める地電流調整装置の「太喜」で補充する。
 これは備長炭や竹炭のような高温で焼いた炭を大量に地中に埋め、炭の持つ帯電流(磁気を引き寄せる力)を利用して地中を走る微弱な電流を集めて磁場の安定を図るというもの。この「風水埋炭」は開運法の一つとして古来から行われているという。
 箱嶌氏はこれまで施した具合例を数件紹介した。さらに、「令和5年はあなたにとってどんな年?」で、自分の星を知る九星を語った。それに関連した著名人と象徴するものは次の通り。
一白水星(白鳳=不動産縁、主婦の座)、二黒土星(習近平=発展、長男)、三碧木星(プーチン=結婚歴、商売、適齢期の女性)、四緑木星(バイデン)、五黄土星(ゼレンスキー=勝負運、主人の座、後援者)、六白金星(大谷翔平=金運、少女)、七赤金星(岸田文雄=変化、後継者)、八白土星(金正恩=出世運、学力)、九紫火星(トランプ、照ノ富士=交際、子宝)。
 九菱についての生年については各自で調べてください。わからなければ教えます。
 さて、こうした占いをどう思いますか?当たるも八卦、当たらないのも八卦。迷いのある人は箱嶌氏を訪ねてみてください。

2023年03月09日

2月15日(水) ASK第11回特別講演会

ASKアクティブシニア交流会の催事について、これから努めて報告記事をHPに掲載していく事に致しました。
第1号の報告記事です。
2月15日 あすみん 文責 西田和也

データが示す福岡市の不都合な真実

木下敏之・福岡大学経済学部教授
 全国的にも「成長率が高く、住みやすい」と言われる〝福岡市〟。そのような概念を「一人当たりの所得」「人口増」等のデータに基づいて、木下氏は「問題あり」と指摘する。彼は「地元産の徹底」、人口減という状況に対してこれからの行政、経済界の大きな仕事として「結婚支援」「福岡市版育児保険の創設』や、今後の重要なマーケットとして「団塊女子」を具体的な実例で挙げた。
 木下氏は農林水産官僚を経て、若くして地元・佐賀市の市長になり、その後福岡市長選に打って出たが、現市長の高島宗一郎氏に破れ、2012年4月からは福岡大学の教授に。そして社会的な活動では2,3に1回の割合で「木下塾」を開催している。これから推測すれば、次期市長選への意欲はありありである。
 特別講演会で木下氏がまずデータで示すのは『福岡市民一人当たりの所得』。「30年間横ばい。実質的には減少」。2018年度の「福岡市の所得区分別分布」では、年収300万円未満が40%もいる。
 業種別GDPでは、卸売・小売業の売上げは20年間減少し続けて、伸びている不動産業もマンション賃貸業が中心で、都市開発は増えていない。持ち家率も30%.。
 これまでの都市開発や、現在進行中の「天神ビックバン」でも大半は利益は東京に持っていかれ、それが株主にされている。これに対して「1%でも地元産に切り替える」と、5年間で約1千億円が地元に落ちる」と、木下氏は〝With Kyusyu〟〝Buy Kyusyu〟を強調する。
 現在、日本の経済はデフレで長らく成長は伸びていない。33ヵ国の財政支出伸び率とGDP成長率を1997ー2015年の伸び率を年換算でみても日本は最低にある。これに対して木下氏は日本政府と日本人の誤解として「国債は負債ではない」という観点に立って、「デフレの時にはインフレの時の政策を」と、財政出動等すべきと指摘する。
 この考えは、京都大学教授の藤井聡氏や三橋貴明氏ら『経営科学出版』を舞台にしたメンバーが提唱している論理で、財務省等批判を繰り返す。では果たして「国債は負債であるのか、そうでないのか?」それを考えるのに、経済学の歴史を考える必要がある。
 経済学は「見えざる手」と自由に任せるといったアダム・スミスに端を発した資本主義の社会を発展させた。その後、マルクスは『賃労働と資本』から『資本論』で、抜本的に資本主義の矛盾を解析した。そして、ケインズが『雇用、利子および貨幣の一般理論』で、「不安定な市場経済を安定させ、適切な雇用と所得を達成するためには政府の積極的なマクロ経済政策が必要」と、近代経済学を提唱し、米国フランクリン・ルーズベルトが大恐慌時代に適用し、資本主義の危機を救った。
 世の中はその後、英国サッチャー、米国レーガン、日本にあっては小泉、竹中の新資本主義が台頭し、その弊害が現在指摘されている。こうした論点からよりも、日本経済の問題は、安倍政権のアベノミクス及び日銀の黒田東彦10年の財政緩和、ゼロ金利を検討したら、停滞した日本経済の本筋にせまれるのではないだろ 。
 最後に木下氏は「人口問題」に触れた。「若者が増えている」というのは「幻想」と、2019年から「0-14歳が減少に転じ、2016年から福岡市の出生率の減少が始まり、2022年には更に悪化とデータは示している。平成25年から29年の5年間の出生率は1.20と全九州274市町村中で最下位という。
 少子化の原因の90%は独身化、晩婚化だが、そこに対策を打とうとしていない。男性の70%が「出会いがない」と指摘している。さらに、お見合いが減り、最近は会社での出会いが急減している。これからの行政と経済界の大事な仕事には「結婚支援」がある。それと同時にそこにシニア世代が活躍する場がある。
 また、1年間もらえる「育児休業給付金」も対象が正社員で、出産する母親の70%には給付金がもらえない。結婚した夫婦が子供を生むためには「福岡市版育児保険」の創設も不可欠である。
 2030年には人口の半分が50歳以上となる。こうした中で、旦那があの世にいった後、妻は遺産を相続して金持ちとなる「団塊女子」が出現する。今後の重要なマーケットで、ここでは若者より、シニアの経験がモノをいう時代となる。
自由に放任するのでなく
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